オレンジとブルー

柿の種ペプシの世界へようこそ

ハーゲンダッツを食うっ

 

ハーゲンダッツを食うっ。俺は決めた。君に決めた。

俺は「ハーゲンダッツ」を求めて京都市営バスに揺られている。

 

今日夢を見た。ハーゲンダッツを食う夢だ。イチゴ味のハーゲンダッツ

口に入れた瞬間至福のとき。圧倒的な舌触り、上品な甘さ。

このまま味わい続けたい....と思ったら....................

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢でした。なんてこった、一口食べただけじゃないか。夢ってだいだいそうだよ。

一番良いときに目覚めるか、夢だと気づいたときに目覚めるかどっちかだよ。

 

そんなこんなで仕事の休日。11時過ぎに目が覚めてなんとなくスマホを触って、コンビニ行って、マガジン読んで、限りなく昼飯に近い朝飯を食って「オー!マイ・ボス恋は別冊で」(TBS系毎週火曜22時~)の見逃し配信を見て時間は過ぎていった。

 

さてと、これから何をしよう。ふと今日の夢が頭によぎる。

 

 「うわ、…..............................ハーゲンダッツ食いってぇぇ」。

 

いや、やっぱ食いたいわ。そういえばもう食ったのなんて2、3年前くらい。京都駅近くのイオンで買い物したついでに食ったあのとき(とても良い休日だったことは朧気ながら覚えている)以来。普段アイスクリームを全く食わない俺。なぜかこのときばかり衝動に駆られている。

 

でも、わざわざなにがなんでも今日食べないといけないものではないしなあ。今日が最後の晩餐ではないし。んでもって、最後の晩餐のメニューにハーゲンダッツをチョイスする確率は俺の中では12%ぐらい。それぐらい優先度は低い(アイスや甘いものが好きな方には申し訳ない)。まあ、ええか。そう思っていた。

 

忘れもしない。14時34分。AppleMusicで曲を選んでいたときのこと。

 

トレンド検索に「糸」があった。自然と指をタップし菅田将暉×石崎ひょーいの「糸」(本家中島みゆきverは配信されていないため)をぽちっと押した。

 

「なあーーーぜぇ、めぐりあーうのかを わーーたしたーちは なぁにもしーらなぁい」

 

 

行かねば........

 

菅田将暉の歌声が聴こえたとき、俺は立ち上がりジャンパーを着て外に飛び出した。

 

行かねばならない。人は行かねばならないときがある。どんな時代でも、どんなご時世でも、そこに「迷い」や「わだかまり」があれば行かねばならぬ(本当に行ってください。たとえそれが些細なことであろうと)

 

そんな心情になっているのは映画「糸」(2020年)の影響がとてつもなく大きい。「糸」は菅田将暉×小松奈菜のW主演で、平成時代を生きた抜いた男女の恋愛物語。物語というには軽すぎるほど、本当の「ドラマ」が劇中には詰っている。

 

この作品についてたっぷり語りたいが今は割愛する。当時、エンドロールで流れた菅田将暉×石崎ひょーい「糸」を聴いたときは、「おい、、、本家中島みゆきverじゃねえのかよ....」と思っていたが、今なら分かる。今なら響く。

 

ハーゲンダッツ」。食いたいなあと思ってもすぐ食える代物ではない。分かってはいたが俺には勝算があった。あのショッピングモールに行けば食える。灯台もと暗し。身近すぎて気付かなかったが、普段散々目にしていたあそこなら食える。京都駅や河原町まで行く必要はない※今はUberEatsで手軽にデリバリーできる時代であるがそんなことは露知らず。

 

 

 

 

 

 

そして、今に至る。京都市営バスに揺られ、イヤホンからは倉木麻衣が流れ、最高にテンションが上がっている。

 

バスに揺られて10分。某ショッピングモールに入り、俺は「ハーゲンダッツ」を求めてずんずん歩く。

 

やったー。発見。食える!

 

そう思った瞬間目に飛び込んできた文字はサーティワンアイスクリーム

 

 

 

 

 

 

 

んんんんんんんんんんんん!?んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!?

 

心の中のコナン君が「あれれれーー?」と言っている。

 

………落ち着け。時を戻そう。

夢に出てきて食べたアイスクリームはまぎれもなくこの系列店。目的のアイスクリームも、求めていた味が売っているのもこのお店で間違いない。

だけどそれは「ハーゲンダッツ」ではなく「サーティワンアイスクリーム」。

そう俺は最初から名前を間違えたまま欲望と煩悩の渦にいたのである。

そして、現在店の手前で茫然と立っている。こみあげてくる羞恥心。

 

勘の良い読者なら気付いていただろう。こいつ何言ってんねんと。序盤から???マークが一杯浮かんでいたと思われる。

 

いや、「ハーゲンダッツ」やったら昼行ったコンビニで売ってるやん、何こいつは「ハーゲンダッツ」求めて3千里(実際はバスに乗って10分)してるんや、滅多に食わないアイスクリームかもしれないが、それでも2、3年のブランクが空くことないやんと。

 

名前を間違える。恐ろしい。考えて欲しい。今回はアイスの名前を間違えただけ。しかも、俺一人が勝手に騒いで間違えていただけ。だが、これが仕事や人との会話になるとどうなるか…

 

営業で取引先の相手の名前を間違える、サービス業で大事な顧客の名前を間違える、会話の中で米津玄師(よねづけんし)を米津玄師(よねづげんし)と言い間違える、酔った勢いで嫁さんに対し、行き先のクラブのお姉さんの名前を言ってしまう。

 

日常に潜む罠(トラップ)。挙げればきりがない。

 

小刻みに震える身体とバクバクする心臓を抑えカウンターへ向かう。

定員さんのまぶしい笑顔に目がくらみそうになりながら、俺はとあるアイスに目を奪われる。なぜなら、色といい形といい、夢で味わったフォルムはまさしくそれだった。

 

君の名はサーティワンアイスクリーム・ベリーベリーストロベリータルト」。

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あざます。ドンピシャです。忘れないように手のひらに名前書いておきます。

 

ゆっくりとルージュのドームを崩し口に運ぶ。

 

 

 

うん、うん、間違いない、夢で味わった一口と同じ味.........。

 

 

 

そうやって意中のアイスを堪能したあと、俺がつい目を奪われて食べてしまったのが、

                   f:id:tsurezure7kaki:20210216204050j:image

 

丸亀製麺でした。今日も良い日だっ。

 

It's SONY

【プロフィール】

筆者 柿の種ペプシ。京都在住の20代男性。

 

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自称音楽研究家

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サッカー日本代表Jリーグ、欧州リーグ。駅伝、マラソン

 

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